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大学院0年生 万年筆にハマる

お久しぶりです。

最近、というか大学四年生になってから万年筆にハマっていました。

 

備忘録のような、おすすめのような、そんな記事として今回は書いていきます。

あ、写真は面倒なのでスマホカメラ経由の色は結構肉眼で見るのと違うので載せないことにしました。

 

なぜ万年筆なのか?

そもそも、なぜ万年筆にハマったのかの経緯について書いていきます。

僕はもともとは筆圧が高かったのですが、怪我をしてから年々、筆圧が下がっていました。

鉛筆だった筆記用具はシャーペンになり、シャーペンの芯が4Bになり、ジェットストリームのボールペン(インクフローが非常に良い)を経て、最終的にゲルインキボールペンまで来ます。

 

 

それでも、数学の答案を大量に作成したり、英語の文章を何度も書き取ったりしていると手が非常に疲れてきます。

大学に入ると、これに数学の教科書や物理の教科書の内容を書写して論理ごと頭に入れたり、教科書の式と式の間の変形を自分で追うためにノートに大量に書き込んでいく作業が加わりました。

 

はっきり言ってすごく疲れます。

手がつかれるから勉強したいけどしない、もしくは勉強するにしても暗算にとどめて書かないということをやっていました。

 

これは大きなミスで、過去記事でも言ってますが、まったくと言っていいほど身に付きません。これは個人差もあるとは思うので何ともですが、書くことで覚えるタイプの人間は、書くことをやめてはいけません。

 

どうしたものかと思っていた時にたどり着いたのが万年筆でした。

万年筆は、ボールペン以上に筆圧がいらず、すらすらと書き続けることができます

加えて、数学や物理に特有の記号(特殊記号やギリシャ文字の類)、ベクトルや行列に用いる()の一つ一つに至るまで、気合を入れれば結構キレイにかけます。

僕は字が汚いのであまり気合を入れて書くことはしませんが、ちょっとした暇つぶしを紙面上で完結させられるので「飽きたからTwitter~w」みたいな事が減ります。講義で使いたかった。

SARASAをはじめとするゲルインキボールペンを超えるサラサラ筆記感のおかげで、久しぶりに勉強に身が入るようになりました。

 

詳細な使い方

僕個人の万年筆の使い方について述べていきます。

まず、僕はノートに色を使ったりしないタイプでした。一回書いたらそれで終わりで、見直したところで教科書の整理には勝てないのだから、

  • もう一度書く
  • 教科書を読む
  • 関連する演習問題で理解していない部分を洗いなおす

この三つ以外やることはありません。ゆえに色を使って彩るのは意味がないと考えていました。これに関しては今もそう思っています。

 

ただし、万年筆の場合は少し事情が変わります。

ボールペンや、鉛筆と異なり、「お気に入りの一本」に様々な色を入れることができます。

さらに、例えば”青”一つとっても万年筆のインクには様々な種類の”青”が存在します。

ペリカン エーデルシュタイン アクアマリン

パイロット 色彩雫シリーズ    月夜

カランダッシュ ヒプノティックターコイズ etc…

暗くて黒の中に青があるような色から、青空のような、宝石のような目が覚める青色まで、さまざまな”青インク”が存在します。

一本、ないし何本かのお気に入りの万年筆にお気に入りの色を入れてガリガリと勉強していくって、そのページが終わって俯瞰すると

”自分の好きな色でできたページ”が完成します。少しですが、勉強の楽しみと同時にインクを消費する喜びを得ることができます。

 

僕が使っているペンとインクの組み合わせを下に乗せていきます

Waterman メトロポリタン (ボディの細いスチールペン。インクがよく出る)

 エーデルシュタイン aventurine(緑系 アベンチュリンの宝石をイメージした色)

 

Pilot コクーン(kakuno シリーズと同じペン先 非常に細くカリカリとした書き味)

    色彩雫 天色 (まさしく空の色といった色)

 

Parker  デュオフォールド インターナショナル(高級ペン 金ペンだが少し硬い。)

   エーデルシュタイン Star Ruby(買ったところで入れてもらった。変更予定)

 

このペンで飽きたから次はこいつでーとか、次はこのペンに何色入れよー

とか、分野変えるから次は何色~とかやってると、なかなか楽しくなってきます。

 

ちなみにノートも少しこだわって

マルマンのニーモシネというノートにしています。

分野が理論物理学なので、ただひたすら書きまくって、成果なり自分の結果、まとめておきたい計算結果を切り離してファイリングする用途に良いです。

 

もともとはツバメノート派だったのですが、狭い場所(バイト先のコンビニのバックヤード)や、狭い机で見開きで開けない場合も多く、リングノートにしたということと、水彩インクは非常にしみこみやすく、適当すぎる紙だとにじんでしまう場合もあるので気を付けています。

ちなみにただの計算ならコピー用紙で十分なので、気合を入れたりする用途以外はコピー用紙に書いてます。

 

注意点

万年筆が敬遠される理由としては

  • ペン先が細くて怖い
  • インクの入れ方がよくわからない(ついてくるの?)
  • 手が汚れそう

等だと思うので先にこちらに回答しておきます

ペン先に関しては、書く用途で使っている分にはそこまで気にする必要はありません。というか、そんなめちゃくちゃな筆圧の人はボールペンで不自由ないと思います。

ボールペンが荒い使い方をしてボール部を傷つけると途端に書けなくなったりするのと同じで、常識の範囲内で使っていれば問題ないです。角度が変わると書けなくなるということもそこまでありません。

 

 インクの入れ方は二種類存在します。

使い捨てカートリッジの型、コンバータと呼ばれるインクを吸い込んでボールペンの芯のような機能を果たすスポイトのような仕組みのパーツを使う型の二種類あります。

大体コンバータはついてきますが、初心者用だとない場合があるので、店員さんに聞いて「対応コンバータもください」っていうと対応品を教えてくれます。大体500円程度です。僕のブログでは両用式しか紹介しません

 

 手は汚れます。インクをコンバータ式で使う場合はめちゃくちゃどっぷりとペン先を瓶に浸す必要があるので、慣れていても多少手につきますし、余ったインクをふき取るときにティッシュを貫通して手についたりします(この間高級筆記用具店で試し書きさせていただいた時も店員さんがすこし指を汚していたのでそういうことだと思います)。まぁ家でやる分には洗うので十分でしょう。

筆箱に入れて持ち歩いていても、よほどひどいことをしなければ大丈夫です。

高いところから落とすと、稀に大変なことになります。

おすすめのペンと使い方

僕の使い方はあくまで既に”文具オタク”である僕の使い方なので、突然あんなもの紹介されてもしょうがない気がします。

よって、初心者向け、これから万年筆を使ってみようという学生に向けて僕なりのおすすめを述べていきます。

正直先人たちのブログにも詳しいことは書いてあるのですが、廃盤になっているペンや、高すぎるペン、そして何より全体的に”文筆”っぽい趣味で使っている人が多い気がするので、学生向けというのを意識して書いていこうと思います。

万年筆のほかに、転写用に黒ボールペン、テスト用にシャーペンと消しゴムを持っている場合、黒もきちんと万年筆で書きたい等のこだわりがない場合は、ノート用なりメモ、計算用に使う万年筆には自分の好きな色入れて楽しむのがよいです。

コンバータタイプなら、少し残っていてもパッと捨てて洗って次の色を入れることもできるので、気分で色を変えるといいでしょう。飽きてくると目に見えて書くことが減ります。

 

 

おすすめインク

初心者用万年筆をとりあえず使って、書き心地が気に入ればインクを買いましょう。

好きな色、好きな瓶、好きなテーマ、さまざまなアレがありますが、とりあえず

パイロット 色彩雫シリーズ (大瓶が1500円程度)

 小瓶三つ詰め合わせセットとかもあるのでそちらもおすすめ

 

 

 

ペリカン エーデルシュタインシリーズ (大瓶が2000円程度)

  とにかくボトルが美しい&全色キレイなのでおすすめ

 

モンブラン 60ml瓶 (2000円程度)

  瓶がかわいい…かわいくない?

 

セーラー万年筆 顔料インク (2000円程度)

 水彩インク系は水で落ちちゃうから…という人に 

 

あたりを探すと、そのほかのインクボトルもサジェストに出てきて探しやすくなると思います。色も豊富で、色見本を眺めているだけで楽しいです。

ボトルは一回買うと、小瓶でも使い切るのに時間がかかる程度にはたくさんあるので、少し値段が張るように見えて若干お得です。(高い本体を買う場合は…ですが)

海外のブランドのインクは、同じ色でカートリッジタイプのものもあったりするので、少し割高にはなりますが、洗浄の面倒さや、顔料インクによるコンバータの汚染(プラ製のコンバータはたまに強力に染まってしまう場合がある)を考慮してカートリッジを買ってしまうのも手だと思います。

 

おすすめのペン本体

 

パイロット カクノ 1000円程度

 

 

 多分今となってはどこの文房具店に行っても置いてある万年筆のカクノ。

書き味は固めで、初心者でも取り回しがききやすいペンになっています。やわらかい金ペンは最初びっくり上する高いので…

クリアカラーのコンバータ付きにして、好きな色のインクをコンバータで吸い込んで使うのがいいと思います。なんか、テンション上がります(俺だけかな?)

コンバータ付きのタイプがあるのでそれを買うといいでしょう

持ってみることも可能なので、もち心地が気に入れば是非。

ただし、1000円でプラ製なので、稀にキャップの境界部分が破損して締まりにくくなる場合があります。母と僕、友人で発生した問題なのでおそらく……。

 

パイロット コクーン 3000円程度

 カクノと同じペン先を採用した、金属ボディのモデル。

大人が持っていても恥ずかしくない見た目をしており、キャップのはめ込み音が気持ちいい。ペン先が乾くと出なくなる共通の弱点を考えると、このキャップの存在は割と重要です。個人的にはお値段以上の価値があると思います。

下手な高級ボールペンよりプレイアビリティ(?)は高い。が、このお値段を筆記具にかけるのはちょっと……という方はカクノで我慢しましょう。

 

 

プラチナ万年筆 プレジール 1000円未満

 見た目、書きやすさ、値段すべてが高水準なエントリーモデル。

かなり細い線になりやすい。金属っぽい見た目のおかげでカクノほど子供っぽくない。

一応コンバータ対応で、いろいろな色を入れることができるのもポイント。

ただし、インクやコンバータを入れる部分(本体とペン先?の接続部分)がめちゃくちゃ緩く、新品でもふたを外すときにとれそうになる。場合がある。安さの代償だろうか。

僕は平気だったが母親のがこの症状になり、店で試し書きしたときも同じ症状だった。

どんなもんかと試してみるのにはちょうどいいが、一生モノというわけにはいかなさそうな一本。

 

 

パイロット プレラ 3000円程度

 カクノのペン先じゃ満足できなかった場合に選ぶ。

ケルトンカラーでクリップも大人っぽいので変ではない。

CFというカリグラフィ用のペン先があるので、線の強弱をつけたい人におすすめ。

僕はパイロットのコンバーターのビーズがダサいので使ってません。

 

 

parker ジョッター 定価4000円程度(実売2000円程度)

カクノよりちょっとやわらかい程度の硬さで、インクの出もよく、

細身で美しく、スチール製でポケットに入れていても壊れそうになく、一瞬で分かる人にはわかるブランドマーク。コクーンと並んでコスパは最強クラスだと思われる。

海外ブランドながら、F(細)がちゃんと細いのもポイントが高い

万年筆は全体的に太いモデルが多いので、握った感じが今までのもので気に食わず、2000円くらいなら払ってもいいか…!という人にはお勧めできます。

僕は筆箱をあまり持ち歩かないでジャケットのポケットなどにさしっぱなしにする人間なので、そういう人にもいいかもしれません。

 

ただ、パーカーのクリップは生地を損傷させる場合がある(あまりにも鋭利なため)ので大切な服とかにはあまりむやみに刺さない方がいいです 

 

Waterman メトロポリタン 定価10000円程度 (実売5000円程度)

沼に落ち始めた人用。

潤沢に出るインクと、スチールの硬いペン先、塗りたくっているような印象を受けるペン。めちゃくちゃ書きやすいですが、細いペンであること、値段の割に金を使っていないので腐食の危険があって一生モノとはいかなさそうな点がネック。

ただ、書きやすさとデザイン、加えてはめ込み式のキャップのフィット感がすごくいいのでお勧めではある。Amazonで激安なら購入の余地あり。

 

 

 

プラチナ #3776 センチュリー 定価10000円程度

沼に落ちた人入門用。

金ペンという金を用いたペン先を持つペンで、10kで買えるのはなかなかお得です。

国産メーカー(うろ覚え)なので細めかつ金ペンにしては硬めで、インクの出が少し渋めに設定されているので書いてる感があります。

普通、万年筆は使っていなさすぎるとインクが乾く等のトラブルが発生するのですが、インクが乾きにくい構造をとっているらしく、一年放置しても問題ないそうです(放置することはないのでわかりません)

金は理論上腐食しないので、一生モノの万年筆になります。

この万年筆は人気なのかネットのほうが高い場合もあるので実売点で買う方がいいと思います。

 

 

パイロット カスタム74 10000程度

僕はこのペンに関してはエアプなのであまり述べません。

定番中の定番なのでほかのブログや記事でもよく紹介されています。

僕は微妙なスケルトン感の安っぽさで敬遠してますが、かっこいいモデルもあります。

派手な色が好きなのもありますが、落ち着いた系ならこちらもよいでしょう

 

10000円クラスのペンになるとさすがに勇気がいるし、もう少し頑張ってより自分好みのペンを買う選択肢もあるので、取り合えずいろんな店に行こう!

Kingdom noteの実売店は結構気軽に試し書きさせてくれるし、伊東屋も万年筆を取り扱っているお店は試させてくれる場合もある(ペンを汚す行為なので対応してくれない場合も当然ある)ので、そこらへんはプロに聞いてください(丸投げ)

 

 

おすすめノート

ツバメノート 

ペン先への引っ掛かりがなめらかでよい。閉じられたノートなので実験ノートに使えるし、紙質の割に結構安い。ちょっと裏抜けする気がする。

大学生協とかで良く売ってるし、なんか限定ノートとかになってる。

 

マルマン ニーモシネ

ツバメノートっぽいが、切り離しや日付タイトル入力、サイズ展開、リングノートであること等がツバメノートとの差別化になっている。紙質がめっちゃいい。

裏抜けなく、インクの渇きも割とよい。

ただ高い。1000円くらいする。70枚なので通常ノート二冊分と考えても結構する。

でも好き。気合を入れて勉強するときや、研究に使っている。

 

マルマン ノート ニーモシネ A4 方眼罫 N180A

マルマン ノート ニーモシネ A4 方眼罫 N180A

  • 発売日: 2015/02/16
  • メディア: オフィス用品
 

 

LIFE NOBLE NOTE / ノーブルノー

黄色いので目に優しい。裏抜けしないが、割と裏移りする。母のメモ帳がこれだが、割と青系や緑系のインクが見えやすいので良い。

 

アピカのノート

高級ノートとしてよく並んでるやつ。ボールペンで使ってたやつを今試しに使う。

……なめらかに書けるが、高級さの割に裏移りが起こる。インクを吸いやすすぎて溜まってるっぽい。乾かすのを慎重にやれば問題ない。

書き味はやわらかいのでそれが好みであれば。

 

 

 

まとめ

長々いろいろ書きましたが

ペン沼にハマった

入門はこの辺だから沼においでよ

ということです。書くという行為が楽しくなれば、自ずと勉強も楽しくなると思ってます。大学院入学に向けて足りない内容をこれからの一か月で補っていきたいなと思っている(小並感)。